« イラクの、膠着状態の不気味さの理由を考える | Main | 知識欲で身を滅ぼしかねないと、その辺のweb占いにすら言われる。 »

Saturday, 30 July 2005

成田空港にて、出血熱流行情報に接す

帰国時、検疫の所にアウトブレーク警告の立て看板を発見。思わず立ち止まる。

中央アフリカの地名が書かれた地図。「マールブルク病」という名前。結構、広いエリアで発生している。旅行で立ち寄った日本人も、皆無とはいえないだろう。

確認したくて、先を行く母を呼び止めようとしたけれど、急ぐとの事で不可。歩きながら、マールブルク病って何だっけ、と記憶の糸をたどった。10mくらい歩いた地点で、脳内検索の結果がヒット。

エボラ出血熱に似た病気だ!

「マールブルク病なんてマイナーな病名なんだから、大したことじゃないと勘違いして、検査を受けずに通る人もいるだろうに。素直に出血熱って書けばいいのにね」と母に語る私。怖がらせない様にじゃないの?と母。

正直に言って、この時点では出血熱の恐怖を認識していませんでした。

実家についた翌日、近辺の古本屋に立ち寄った所、エボラ出血熱の実態を描いてベストセラーになった「ホットゾーン」上下巻が、特売一冊100円になっていました。

昨日まで読まずにいたのですが、読んで、感想を一言。

恐怖

読み始めて50Pも進まずに固まっている私の隣で、寛いでいた猫までもが怯え始めます。こいつには私の心拍数やら何やらが分るらしく、常に、誰よりも鋭敏に私の心を察するのですが、このときは怒って、私に文句を言い始めました。「ニャーニャー」としか聞こえませんけれど。俺と一緒のときにそんなもの読むなよー、と訴えているらしい。

「付き合ってられないから、俺は気分転換に散歩にでも行くよ」、とでもいいたげな鳴き声を残して、ヤツは逃亡しました。取り残された私の脳内には、炸裂死を遂げつつあるエボラ患者と、ウィルスの巣窟たるその流血に、ひじまで浸かりながら必死の治療を行う医者たちの想像図が満ち満ちて、手首だの目蓋だの、身体のあちこちが固まってしまっています。

興味を持った読書を50Pくらいで切り上げるなんて、私史上初めてだ。

私も、もしこの興味深いウィルスを研究して、宇宙服の不備か何かで感染を起こしたら、こういうふうに「炸裂」して死ぬのかなあ。

何かに命を賭けることには、十分に慣れているつもりだった。爆殺から銃殺、拷問だの餓死だのから責任を取っての自裁まで、一通りの殉職の形には、小さい頃から覚悟を決めていたけれど、こういう、まるでケンシロウに経絡秘孔を突かれたみたいに内側から炸裂死するという死に方の可能性は、考えてもいなかったなあ。これから、慣れなきゃなあ(笑)

そしていつもの通り、エボラに関する仮説を幾つか立てると、親切な母に聞いてもらった。有難う。

2007年12月付記:

既にお気づきの人もいると思います。

マールブルクとエボラは、症状・風土病地域等、よく似ていますが、別の病気です。この記事については、当時の自分の無知さの記録として残しておきます。

|

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74007/5229638

Listed below are links to weblogs that reference 成田空港にて、出血熱流行情報に接す:

Comments

Post a comment




Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.